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2013.06.08 Saturday

フードショップ いろは さん

 







もう10年ほどになるかも知れないが、

奈良市に < フードショップ いろは > さんてお客様がおられて、


その方から、知人がミートデリカのお店を開店されるので、< 和豚もちぶた >を案内するようにと紹介をしてもらった。

教えて頂いた電話番号に連絡をし、「 後日お伺いします 」 という事になった。




ところが、最近でこそ少なくなってきたが、紹介をしてもらった、いろはさんは、

よくよく考えてみれば、私自身はお電話ですら話した事が無かった。



予備にとっておいた日が、ぽっかり半日空いたので、予定を繰り上げて、

和楽さんに、出かける事になった。




それではその前に、いろはさんに御挨拶に寄らなきゃと、地図を見ながら辿り着くと、

何だか、肉の問屋さんのトラックが停まっていた。



店先で、5分ほど待っていると、ようやく話の終わりが見えたか、御主人が私の存在に気が付かれた。



恥ずかしそうに、笑っていたんだと思うが、私のその顔を見ると受け入れてくれそうな感じになったので、

一歩、中に入って、「 アルファーの吉田と申します いつもありがとうございます 」と言うと、

あれよあれよという間に、カウンターの中に入れてもらって、「 親父を紹介するよ 」と作業されている方を、

「 親父 だ 」と紹介を受けて、「 えらい長年お取引願っているのに、挨拶にも来ず、横着な商売で申し訳ございません 」

と、先ず非礼を詫びると、「 ほんまや 」と笑いながら言ってもらって、「 こんな細かい事をやっているんだ 」

と、豚のカットを、道具の名前は知らないが、叩きながら串に指す作業をし、包丁で筋をトントンと切っていた。

「 それで、庄ちゃんとこは行ってきたの 」「 いえ、その前にこちらに来ないと、後先が逆になるから 」とか言いながら、


お父さんの、こういう職人さんの小手先の作業を見るのは好きで、手際良く進んでいくのを見ていると、

「 もちぶた は いいよ 」 と、いろんな点をほめてもらって、ほめられると嬉しくて、ようやく ホッとしていると、

奥から、奥さんが出てこられて、「 これは、ようこそ、今、奥でお茶を入れますから 」 と言ってもらった。


親父さんが、「 昼飯は食ったか、今から食うから一緒に食っていけ 」 と誘われて、

「 いや、もう食べてきた 」 と言ったが、構わず 「 食べていけ 」 と言われ、

「 それじぁ 」と、言われるままに、奥の8人位は座れるような食卓に、いつのまにかちゃっかり座って、



出してもらった、うどんを一緒に頂いた。

うどんの上には、豚バラスライスが、どういう味付けか、やたら美味く、3枚ほど滑るように口から喉に入っていった。


少し、濃いめのさっぱりした出汁に、煮込んだようなうどんも、やたらに美味しくて、

食いもん屋なのに、どういう味付けかも分からない間に 平らげていた。

ただ、麺は乾麺だったように思え、久し振りに乾麺の味を思い出した。

乾されて小麦粉が熟成されるのか、うどんだけは、やっぱり乾麺だと思っている。



目の前の大皿には、寄せ揚げのような揚げ物が、これまた美味しそうに並んでいて、

気になって、気になって、でも、遠慮をしていたが、食べてみたくて、食べてみたくて、とうとう、

「 この揚げ物も、ひとつ頂いてもいいですか 」と、返事も待たず箸を持ち上げていた。

< うまい >ていうのは、甘いとか辛いとか、酸っぱいとか苦いとか、を超えたところにあって、
作ってくれるその人の、今まで作り続けてきた料理以外の所作がそこに現れていて、落ち着きというか、

その落ち着く先の心地よさが、身に染みてきて、舌先ではなく身体全体が落ち着いていき、

よく、「 イノチをいただく 」というが、結局、全体の気を頂いているのかもしれないと、

そんな風に思っていると、欄間にこのお父さんが、どのように生きてきたかが分かる貼り紙がしてあった。



食後の一服までさせてもらって、10年ほども過ぎているのに、初めて営業に来て、

家に上げてもらって、厚かましくも、まったく家族の一員みたいな顔で、

世の中には、こんな家族があるんだと、こんな幸せがあるんだと、すっかりいい気にさせてもらった。


まったく、ありがたい商売だ。

あつかう商品は、やっぱり自分の現れで、

< 和豚もちぶた > が、10年もの間、無言の縁を取り持ってくれていた事になった。


まだまだ、自分は修業が足りないな。




2019.06.17 Monday

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