2011.09.30 Friday
こういう制度があるのなら
ふ〜む。
仕入先に小豆島農場を云々させれば、『 社長の農業を応援します 』ってひともいてくれて、
そういう人は、売り買いも応援してくれる。
でも、『 ものにならない 』 『 止めて本業に集中するように 』 って、見てきたように言い、
果ては、会社の人事にまで、とやかく聞いた風な事を言う人もいる。
哀しい性だな。
世の流れを見ていないと、今後の流れも読めないだろうから、それはそれで仕方がない事だが、
最近、農水省って、まともに仕事をし始めてるんじゃなかろうかと思い始めた。
そういえば、自民党政権末期の頃から、自ら命を絶った大臣もいたが、その後の大臣も次々と失脚していき、
米国との対応が難しく、農水省も大変なんだと思っていた時期があった。
財務省っていうんだったか、求めに応じて税金を拠出し、私の財布に手を突っ込む省は、
こういう省を下に見てたりするんだろうが、でも、そんな事はいいから、予算した後の流れも見ていないと、
目論んだところに流れていくとは限らない。
この隣りに、6次産業の市場規模を3兆円にって記事が載っていたが、一体いつになったら、しがない流通業から脱却できるのだろう。
青果流通業の行く末は、市場の現状を見てれば分りそうなもので、ひと昔前は小売業が力を持ち、これからは徐々に農家が力を持つ。
この国の経済力が落ち、円も弱くなった時、そこそこ国内の食糧生産と分配システムが求められてくる事を、農水省は見ているのかな。
そもそも、35年もの昔、<農業を守る> なんて、イマイチ分らないテーマで、八百屋をやっていた。
ゴッチャな時代で、農家と八百屋仲間が集まって、夜っぴいてなんかをやっていても、
農家は畳の上で寝て、自分等は板の間で、なんか違うんじゃねぇのかって思っていた。
まあ、そんな事はいいんだが、どうも、大東亜戦争後、<農家は儲からねぇ>って宣伝が効いたのか、そう思い込む共同幻想が出来た。
実際は、その印象とは違い、<農家って儲かるんじゃないか>と思い始め、自分で農業を遣ってみると、
やっぱり、儲かる気配が濃厚になって、こりゃ認識を間違ってきたなと思った。
実際に農家をまわっていると、よく分る事だが、土地は別にしても、街では御殿としか思えない家が多い。
爺ちゃんが農家で、息子がサラリーマン、孫が中学・高校って家族を見ていると、どうも、孫は親父より爺ちゃんに着きそう。
それは、親父の方が仕事に疲弊していそうなのが、子供の目にも分るらしい。
愚民政治とまでは言わないが、国がリードする方向は、概して、国(官僚)に都合が良く、その通りしてみると、当てが外れる事が多そう。
農水省も、国外農産物の輸入の道を拓く事が仕事と思っていたが、ここ5〜6年だろうか、いや、もっと前かな、
ちょうど小泉政権が出来たあたりから、眼が郵政や企業買収、あるいは直接金融に行って、
農業っていう分野に、外野からの口出しが少なくなってきて、
狙いは違うとこにあったように思うけど、自給率が如何のって風潮が露払いをして、
でも、これって、流れがいいんじゃないの。
2011.09.29 Thursday
目配り・気配り
白い看板の下に、抜かれた草がこんもり山に積み上げてある。
数週間前の月曜日、朝出勤すると、駐車場のうちのスペースがすべて綺麗に除草されていた。
画像の枠は、駐輪所代わりに借りている。
去年に引き続いて、中川が刈ってくれたらしいが、自分がやって時とは仕上がり具合が徹底されていて、暑かったろうにと思ってしまった。
ネットに縛ってある黄色のプレートは、デザインの中野が、新しく付け替えてくれて、除草のタイミングとぴったり合ったらしい。
その中野が、来月半ばで退職する。
2006年6月の入社だと、面接時の応募者一覧記録が出てきて、思わず中野を机に呼んで、二人でいっ時を懐かしんだ。
慣れぬ仕事を、沸き起こる気持ちを抑え、よく我慢したと、まことそう思うので、そう伝えた。
2011.09.26 Monday
< 寒い国の食べるスープ >
< 寒い国の食べるスープ > というテーマで商品開発を夏前からしている。
こんかい第三弾目の試作品が届いた。
今回のこのスープは、もともと<ポトフ>として開発しているアイテムだが、もともとポトフなるスープを本場で食べた事がない。
だから、これがポトフという料理の概念はないので、作った人が、『 ポトフ 』 と言えば、それがポトフでいい。
この第三段目の試作は、ウインナーが既製品とは大きさが違い、ちゃんと小さくなっている。
どうしても、今回の開発は、【価格を抑える】事が必須条件になっていて、だから、ウインナーも既製品の1本では、高くなると思っていた。
で、1/2を入れると修正案を出していたが、多分、煮込んでいる間に切り口が責任持たないと判断したのだろう、
1/2サイズの1本ものになって入っているところや、野菜の量も絞ってきているところを考えると、
どうやら、作り手の穴沢君も、この味で決まるだろうと読んで、一歩先まで進めた気配がする。
スープの味と量は、バッチリで、後は販売後の製造を積み重ねれば、レシピは同じでも、自ずから洗練されたものになっていく。
で、野菜の量を1.5倍入れてもらう事にして、大きさを1.5倍に切ってくれるようお願いした。
そこから、コスト計算に入ろう。
2011.09.25 Sunday
30cmのツバス
雨が多くなると、すぐにハウスに水が溢れてしまう。
何も知らないという事は罪な事で、ハウスを建ててしまってから、
< それゃ、雨が降ったら、この下に流れてくるのだから、排水路が要るよな >
と、分って、星君に掘って於くように言っておいたが、二週間経っても掘られる事はなくて、
そのままゴールデンウィークになって、信州に帰らせて、嫌なんだろうなと、自分でツルハシを使って掘った。
連棟ハウス用の樋を貰って来ていたので、それをU字溝代わりに並べて、排水路としておいた。
ところが、勾配が素人の目分量だから、途中に一部深いところがあって、最後にそこに溜まってしまい、
良くないことに、そこからハウスに染み込んでいくので、何とかしたくて、自分で降る度に溝を流れるように削っていた。
そうこうしている内に今度の水害が遣ってきた。
水を受けきれないで、ハウス前の畑は、大きく畑土を削られて、流失してしまった。
先週、金曜の夜の大雨が明けて、土曜の朝、ぐるりを一周して、すぐさま水道設備屋さんに電話を入れた。
大工仕事と畑仕事は、佐川さん、火のまわりりと水まわりは、庄野さんに頼む事に決まっていて、今回排水路を作ってもらった。
出来上がった日の暮れ、今、釣ったからと、わざわざ持って来てくれた。
ボートを持っているらしい。
ところで、やっぱりというか、播種収穫までのリードタイムの切り替えが一週間遅かった。
これは、単に温度だけでもなくて、ちょうど月が新月前一週間と重なってしまったからだろう。
これが満月前の一週間だったら、きっと間に合っただろうに、台風が重なったからややこしくしてしまった。
2011.09.24 Saturday
雨の行き先
カボチャの葉面散布から帰って、日の暮れまで未だ時間があるので、モアでニンニクを植える予定の畑の草を刈っていた。
山側の一番奥の畦を刈っている時に、エンジンの回転数がダウンして、ストップしてしまった。
それ以来、エンジンは回ってくれる気配がなく、仕方ないから明日朝、やり直す事にした。
なんだかションボリしてしまって、久し振りに浜に降りてみた。
浜に降りる道は、敷地の東の端と、西の端の、両方にある。
来た当初は、東をモッパラ使っていたが、3年ほど前から、突堤には行かなくなったので、
しばらくこの道を通っていなかったから、通れるかどうかも心配だったが、案の定、随分雨水に浸食されていた。
下の画像は、西の道だが、堺の小川の西側を流れる雨水の行き着く先で、こんなに大きな石が持ち上がっている。
浜から上がってしばらくすると、この島の道路を舗装している会社に勤める隣の浜田さん、が来て、
侵蝕された県道から降りてくる道の補修の相談をしていたら、今回の雨は、島の道をあちこち寸断しているらしい。
この湾の西の岬も、山から海まで土砂が流れてしまって、道が無くなってしまっているし、
畑の土が丸ごと流されて、地肌の土が丸出しになってしまったところもあるらしく、結局この小泊は被害が少なかった事になる。
2011.09.22 Thursday
これじゃいかん
どうも足が向かなくて、これじゃいかんと思って葉面散布に、月曜日来た。
やっぱりカボチャは待っている。
準備不足で肥料が基肥段階で足らなかったので、
『 いいや、追肥で追っかけよう 』 と思っていたけど、
雨や風で、追肥が出来ぬまま、こんなに蔓を伸ばしてしまった。
伸びるばかりで、葉が薄いので、これから太らせにゃいかん。
今週は、余分な芽を更に丁寧に摘んで、内向きに力を向かせないと。
葉面散布だけでは足り無そうなので、マルチ穴から液肥を流そうか。
ところで、ガムシロップを喫茶店で買って、初めて葉面散布してみたけど、どうなんだろう。
ところで今日は、金子のO支店長に、カボチャの生理障害に付いて情報を貰った。
助かる。
2011.09.21 Wednesday
台風15号
今年は天気図の掲載が多いが、この台風は正直言って、こんな大きな台風になるとは思っていなかった。
小森のおばちゃんに、『 今度の二つの台風は、そんなに気にする事は無い 』 というと、
おばちゃんは表情を少し険しくして、『 そんな事は無い、未だわからんでぇ 』 と返してきた。
年寄りの言う事だから、一瞬 『 ウンッ 』 と思ったが、まさかこんなに発達してくるとは思わなかった。
気圧の配置からして、ひょっとしたら列島の太平洋側を舐めるように北上する、とは、南でとぐろを巻く前から思い始めた。
が、繰り返し、こんなに発達するとは思わなかった。
小森のおばちゃんとは、確か20歳近い開きがあるが、やっぱり言うことには実がある。
自分自身でも、この社会は、『 年配者の言う事を軽んじる 』と思ってきたのに、それでも、今回は恐れ入った。
小豆島では、先週の金曜の夜に大雨が降り、特に当社の農場がある東側は、1時間に80mmの降雨量になった。
小規模ながら、あちこちで土砂が道に流れ込んだり、道路が崖下に崩落した場所が出た。
その事は、前回書いた。
今、今日のベビーリーフの収穫に付いて小森のおばちゃんに電話をすると、
おじいさん曰く、『 ちよっと溝に土砂が流れ出たので、掬いに行ってる 』 てことだった。
用心、備えが、直ぐ行動に出る というのは、やっぱり凄いなあ。