2013.09.30 Monday
正直者のミズナ
< ピノグリーン >と共に、主役を張ってきた< 早生ミズナ >
真夏の二週間ほどの高温期には、暑さに負けてゲンナリしていたのに、
気温の低下と共に、元気いっぱいで、ひとり突出して伸びてきた。
色も、「 わしゃ、この色よ! 」と、きれいな緑を出し始めた。
台風の後、畝の下から水が毛細管現象で上がって来るので、散水を控えていたら、
今度は乾燥で、ミズナの軸は、冬のそれみたいに、バリバリになって、頃合いってのは難しい。
ひと畝単位で、6種類の種を播き、水管理もひと畝単位なので、なかなか全部にぴったりの水加減とは、いかない。
「 もっと大規模で、畝単位でひと品種を育てれば、上手くいくかもな 」
「 そこまでする力はないやろ 」
「 みんなが、そう思っていると、いずれその時が来てしまい、身体がボロボロになりそう 」
「 まあ、もうやめとき 」
どこで、どう気が合っているのか分からないが、この一年、小森のおばちゃんの79歳と60歳のコンビでやってきた。
2013.09.29 Sunday
ベビーリーフ 収穫道具
以前、営業に山口県に行った先に、農業と卸と宅配を一体化させている会社があった。
そこの農場で2年研修していた女性が、この農場に手伝いで来てくれている時期があり、
ベビーリーフの話をしていると、「 とても収穫に手間が掛かって大変だった 」と聞いた。
なんでも、ハサミで、チョッキン、チョッキン、とやっていたらしい。
それで、その事を思い出して、山口の会社でベビーリーフの話をすると、
「 まったく採算が合わないので、栽培をやめました 」と、仰っていた。
この会社は、力もあり、すごくいい会社なんだけど、真面目っていうのは時として罪なのかもしれない。
もっとも、この農場で、初期に私を指導してくれた彼は、ベビーリーフの収穫に、植木屋が使っている、
「 チェーンソーのブレードを横にしたような、道具で収穫したら手間が掛からない 」と真剣な顔をで言っていた。
横着というのも、往々にして罪で、時として功に転じる場合がある程度と、どちらも使い様なのかも。
平成は、早くも25年が過ぎ去ろうとしているけれど、画像の包丁は、この農場の前の持ち主の置き土産。
前の持ち主は、釣りが大好きでこの土地を取得して、家まで建てて釣りに興じていたひとで、
外にも流しが据え付けてあり、其処の扉裏に入っていた包丁で、きっと釣った魚をこの包丁で捌いていたんだろう。
ステンレスの包丁で、如何ほどの物か分からないが研げば相当に切れ、先週は左手の人差し指と、中指の2本を切ってしまった。
久し振りの失態で、かなり出血して、関節部分だったという事も重なって、なかなか治らない。
通路が狭くなっていて、収穫した葉を入れるコンテナの場所を、いつもと逆の位置に置いたら、
手の動きが慣れていなくて、たったそれだけの事で切ってしまった。
右と左の手が勝手に自分の役割に応じて動いていて、
連携しようって気が無かったものだから、右手の動きに左手が追いつがず、
それで柄に近い方の角で切ってしまった。
他のベビーリーフの農場が、何を使って収穫しているのか知らないが、以前も一度書いたように、
おかひじきの農場で、収穫作業を見せてもらったのを参考に、同じように包丁で収穫している。
ピノグリーンは、もう少し株元から刈った方が美味しいように思う。
2013.09.28 Saturday
パリパリモチモチ ぎょうざ
商品名を『 パリパリモチモチ ぎょうざ 』って、改名した。
入数を現在の10個入りから、8個入りに減らして、値ごろ感が出るように規格変更しようとしていたが、
8個入りの容器が、特注扱いという事で、15万トレイが製造ロットで、1トレイが8円弱。
つまり100万円台の投資という事になるのだが、とてもとても、うちの規模では難しく断念した。
商品の開発をこんな事で、諦めたのは、初めて。
で、10月の末、東と西の商談会では、この餃子を中心に、もう一度勝負する。
2013.09.27 Friday
良かったかしら
先日の、船で見つけたポスターに載っていた石を見に寄った。
7年間、毎週、毎週、通っている道路のすぐ脇にある。
僅か、歩いて5分山を登れば。
あるのは分かっていても、
そもそも、どうも徳川って政権は好感を持てなくて、
それで、寄ろうとしていなかった、というのもある。
画像の、場所が言ってみれば入口で、その奥にいっぱい取り残した巨石があるらしい。
らしいというのは、蚊が多くて、それ以上進めなかったというのが、真相だが、その気になれなかったというのもあった。
屋久島の杉もそうだが、時の為政者が、配下の大名に献上させている構造で、碑を読んでいても、あまり気分がよろしくない。
古い時代の話より、今と、この先の話の方が重要だが、ちょっと飛び越えて、
イスラムでは、金利と利息を原則禁じるという、むかしの戒律が形の上では生きているらしく、
確か、キリスト世界でも利息は同様の教義だったと本で読んだ記憶があるが、両者の対立はここらにもありそうな気がした。
ところが、どうもシリア空爆は、ブロック経済化していく世界の流れの中で、
中東問題を、如何に扱うかの逃げ道のネタだった様相を示しているという意見が多い。
今ではひと昔前の感がある、財政の崖だったかな、縮小するとか、しないとか噂を巧みに出して、綱を渡ってみたり、
この国も、その必要も無さそうなのに、とても正気と思えないような後追いの財政出動で、支えたりと、
この間、曲芸に近いような政策が繰り出される中で、その芸を観ている方も踊り出した感があり、会社は年末のような沸騰振り。
ここは、ひとつ頭を冷やして、原点に戻る事が求められているようでもある。
それにしても、【 halal 】という理念を勉強してきたが、それを食品に投影するとなると、
豚プンの肥料を使った農産物を原料とした食品は、どういう扱いになるのだろう。
2013.09.26 Thursday
ベビーリーフ メイン肥料
台風18号による雨の影響はないと思っていたが、
先日の土曜収穫時に、「 随分、葉が水けを持っている 」と感じていた。
直後の水曜収穫分は、私の担当ではないが、おそらく相当に湿気を含んでいたと思う。
お客様のところや、店で買って帰ってもらった後の品質が心配だ。
今週の月曜日収穫で、ようやく通常の乾燥具合になって、ひと安心している。
画像は、今、メインで使っている肥料。
袋の中で菌が繁殖して、固まっている。
これをほぐして、全体を混ぜて使っている。
主原料は、菜種油粕だが、先日、肥料をしつらえてくれた杉山有用微生物研究所から連絡をもらって、
「 あまり、肥料をやり過ぎると発芽率が落ちる懸念がある 」と言われた。
「 今のところ、自分でも多いと思うほど施肥しているが、その事が理由で発芽率が落ちているとは感じていない 」
と、答えたが、どうも、そういう結果が出ていると思われる私以外のユーザーがいるか、
もしくは、入っている菌を純粋に調べて行って、そういう懸念が感じられているのか、
それは、不明だが、とにかくそんな連絡があった。
私の播種は、単にばら蒔いているだけだから、どれだけの発芽率なんて分からない。
筋蒔きでもすれば分かるのかも知れないが、そんな面倒な事は出来ないので、
どちらかというと、発芽の量を見て、播種の量を決めているという順序が正しい。
それよりも、葉がやわらかく、ふんわりとなり過ぎているような感じを受けていて、
実際に食べてみても、シャキシャキ感が薄れてきたように思う。
時期的な、つまり高温時故なのかもしれないが、もう少し施肥の量と共に様子を見てみる。
おかげさまで、現在は収量アップの流れに入っている。
世間の葉物が品薄で、高騰しているため、ベビーリーフの注文が著しく増えている。
つまり、ベビーリーフの注文が増えてくれば、世間の葉物相場が高いとすぐに分かる。
その事は、それでいいのだが、そういう時にこそ、収量が上がる栽培の仕方はないものかと考えるようになった。
果菜類みたいに調整する事は困難とは思うが、それでも何とか道はあるはずで、これをテーマに土から上の工夫をする。
葉物相場が高いから、自分のベビーリーフを食べてくれる人が増えるなら、その時は、
自分が普段やっている事を知ってもらうチャンスだから、その時こそ出来るだけ沢山出荷したいと思う。
相場が戻れば、また注文は減るのだが、僅かでも底上げになる事は確かな事だし、
逆に、普段から買いたくても、相対的に高ければ、事はお金の問題だから、
「 贅沢だから、こっちの安いものにしておこう 」と、考えられるひとは立派だと思う。
そういうひとにこそ、自分の作っているベビーリーフを、食べてもらいたいと思う気持ちがエネルギーになっている。
八百屋のオヤジの心境ってのは、そういうもんじゃなかろうか。
2013.09.23 Monday
パスタマシーン
遂に御目見え、パスタマシーン。
手動+電動 で、15,266円。
高いおもちゃ。
< カナダ産デュラムセモリナ >と、北海道産小麦粉と、塩と卵にオリーブオイル。
捏ねて、バスタマシーンでのばして、カット。
頭は使ったけど、なかなか上手くいった。
マシーン幅のシートを7枚作れた。
後で、取説を見ると、頭を使わなくても済んだみたい。
大量のニンニクと唐辛子を使って、トマトソースを保存用の分まで作った。
久し振りにシーフードMIXを使って、魚介類スープの出汁で作った。
今回の分は、秋ナスと、採り忘れの赤ピーマン。
ベビーリーフと、ナスの塩もみのサラダ。
夕方、6時過ぎから初めて、8時には食べられた。
デザートは、自家製焼きプリン。
よく遊んだ。
2013.09.22 Sunday
ターサイ復活
懸念していた19号は、申し訳ないが西の方に進んで行ってくれた。
これが、真っ直ぐ北上すれば、ひとたまりもないと思っていたので、助かった。
その次の20号は、北の高気圧次第だが、なんとなく、18号より東にずれるような気がする。
高知の武政さんが、「 南の低気圧から目が離せない 」って言っていた通りだ。
こんなに、台風のひとつひとつが気になる年も珍しい。
さて、2週間前に復活した、画像の手前のピノグリーンに続き、前回播種分よりターサイが復活した。
色々、難しい事が起こっている。
新しくトライしている、レッドオークは、本日収穫した畝は快調で、発色も良く収量も上がった。
この畝は、全体に調子が良く、今までの最高記録の収量を確保できたが、どうも偶然で何が良かったのかさっぱり分からない。
というのは、次の畝が、真夏よりはよく育っているが、今日収穫の畝より成育が揃っていない。
とくに、レッドオークとレッドロメインのレタス系の種を相も変わらず蟻に盗られて為す術ない事だが、
どうも、それだけでも無さそうに思え、つまりは播種から発芽、初期生育迄の数日の、温度と湿度の適性がつかみきれない。
小森のおばちゃんとの、水に対する会話も、いまひとつピタッと来ていないのも問題のひとつだが、
唯一、解決に向かう方法は、播種後の畝を水浸しにする事かと思っている。
ハウスの中は、まだ18号の雨による湿度が残っている。